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12AMシリーズ第1弾:「真夜中のガンスピン」

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               ↑ ジャケットをクリックすると始まりますが、
               (※1 前フリの後に、クリックしてくださいませ)
               (※2 なるべく、大きな音量でお楽しみください)

これは
先週末行われた「こども会」での模様です。
本当は「高度成長刑事」の第2弾をやるつもり、だったんです。
ところが、
いざDJセットを前にすると、
何故か、田宮二郎さんのお顔が浮かび、

「1発目は挨拶代わりだ。2発目はドテっ腹に噛みつくぜ」

な、
セリフが頭から離れなくなってしまいました。

これです。



タイガーが子供の頃、夢中になった大映映画、
「犬」シリーズ。
大映さん得意の路線です。

田宮二郎さん扮する、
社会適合ゼロだけど、実は
組織犯罪に一人立ち向かう腕利きガンマン(笑)、鴨井大介。
(ルパン三世と次元大介のモデルです)

そして、
彼を追いかけながらも、結局いつも協力しあってしまう
天知茂さん扮する、刑事ショボクレ。
(銭形警部、刑事コロンボ(ビジュアル)のモデルです)

更に、
鴨井と敵対しつつも、いつしか友情が芽生えて行く
元暴力団幹部にして射撃の名手、
成田三樹夫さん扮する風間。
(原だったり、蒲生だったり、シリーズによって変わります)
(ほんで、こっちは石川五右衛門のモデル)
なんていう、
市川雷蔵さん以外の「大映ニヒル軍団」で固められた
しかも、原案&脚本は藤本義一先生、な
そしてサウンドトラックも、ラテンジャズ全開の
山内正(ザ・ガードマン)&菊池俊輔(キイハンター)両先生、な
(タイガー的に)凄い映画シリーズです。

鴨井の「曲射ち」。
銀球鉄砲で、たくさん練習しました。(笑)
大きくなってからも
ビデオテープが伸び伸びになるまで、何度も観ていました。

前フリが長くなって、すみません。
そんなシリーズが、何故か浮かんでしまったんです。
路線を変更することにしました。

タイガーが大好きだった「犬」シリーズを
21世紀のアーティストが
サウンドトラックだけをリメイクしたら、
どうなるか?

これをミックスで実現することにしました。
今回は「こども会」なので
ダンス向けになっております。

ちなみに、「ガンスピン」とは



この冒頭で、田宮さんがクルクルする、これのことです。


では、少々解説を。


1.クラブ「笹」 ( Honey Jazz / Mousse T & Emma Lanford )


やはり映画の冒頭は、アクションシーンです。
キレイなお姉さんのお尻を追って、
思わず入った高級クラブ「笹」。
鴨井大介(田宮二郎さん)、
お姉さん達をハベらせ、飲み食いに、ダンス、
悪の匂いまで嗅ぎつけます。
ボーイさんの告げる「お勘定」額に、ブチ切れます。
「こんなもん、払えるか!」
さぁ、暴れていただきましょう。

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幕開けは、
ドイツのニュージャズの刺客、
ムース・ティー率いる彼のオーケストラと、
何故か、坂本スミ子さんを彷彿とさせるエマ・ランフォード嬢の歌声の
パンチの効いた、このラテン・ナンバーから。

このムース・ティー。
あるときは作編曲家、あるときはピアニスト、あるときはDJ、
その正体は「ペパーミント・ジャム」というレーベルのオーナー&プロデューサー。
ここは、とても素敵なアーティストが勢ぞろいですよ。


2.ショボクレ刑事登場 ( Relaxin' at Club Fusion / Koop )

「また、お前か」
鴨井の尻拭いをする格好で、ショボクレ刑事(天知茂さん)登場です。
飄々とした中にも、的確な推理力とストイックな正義感。
そして、この渋さ。
「カリオストロの城」「DEAD OR ALIVE」での銭形警部にも通じるものがあります。
アップライト(ウッド)・ベースが似合います。
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スウェーデンから、
北欧クラブ・ジャズ・シーンの立役者・クープのナンバーで。


3.鴨井大介のテーマ ( A Little Something / Diesler feat. Laura Vane )
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UKの作曲家/DJ・ダイスラーとローラ・バーン嬢の
軽快ながらハードボイルドなラテン4つ打ち。
こういう
身の軽さ、腰の軽さ、と
どこか筋の通った美学を併せ持つようなイメージは、
ルパン三世と次元大介を混ぜあわせたキャラクター・鴨居大介を
彷彿とさせます。

4.調査!( Dreamer / S-Tone.Inc)
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ニュージャズ・シーンの中心人物、
イタリアのストーン・インクのミステリアスなラテン・ナンバー。
こうした雰囲気となると、
鴨井大介の単独調査、な感じです。
ちょっと女性がらみで。


5.好敵手 ( Eclipse / Soulstance )
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なんか普通のスナップですみません(笑)。
でも、凄い面々なんですよ。
またしても、イタリアから。
彼らもまた、ニュージャズ・シーンの中心人物です。
ソウルスタンス。
とても華麗です。
でも、何か、におう。
この何とも「うさん臭い」感じが、
成田三樹夫さん扮する鴨井大介の好敵手。
まだ
「工藤ちゃ~ん」化する前の、
怪優化するまでの成田三樹夫さん、って凄く格好いいですよね。
何たって、大映の看板だったんですから。
でも、やっぱり
何か、におう。

6.真夜中の令嬢 ( The God of the Yoruba / Gerardo Frisina)
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またまたイタリアから、
ジェラルド・フリシナ。
もはや、
ニュージャズ、ダンスジャズ界では重鎮に近いポジションの人です。
ラテン、特にアフロ・キューバンに傾倒している彼ですが
これは、珍しいボサ寄りのナンバー。
南米のミクスチャーみたいなところが
優しいミステリーを醸していて、
真夜中の令嬢な感じです。
きっと、
事件の鍵を握っているんです。


7.愛のテーマ ( This Is What You Are / Mario Biondi )
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イタリアから、もう1本。
彼も、ニュージャズ・シーンの重鎮ですね。
マリオ・ビオンディの常夏なナンバー。
少し、中抜きの、鴨井大介・愛のテーマ。


8.救出!! ( New Standerd / Nicola Conte )
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さらに、イタリアから、ニコラ・コンテです。
もう、この人もニュージャズ界の定番人物ですね。
このトランペット&ラテンな緊張感が
鴨井大介の男の美学です。
そうと知りつつも、
誰かを助け出すために
組織の罠に飛び込んで行くんですよ。

9.アジトへ ( Ebatule / Belladonna)
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うーわ、
びっくりしますよね。
ベラドンナ、なんて言うから、どんな美女なんだろうと思うでしょ。
正体は、おっさんですよ。
でも、ただの、おっさんじゃない。
一応、「Sex and the City」にも楽曲を提供するような人物です。
本名は、マリツィオ・ベラドンナ。
本名だと言っていますが、苗字は、たぶん、嘘。
DJもやってます。

こういう感じは、アジトへ潜入ですよ。
虫も鳴いてるし、
鴨井大介、本気モードです。

10.犬と刑事と早撃ち ( Chok-A-Blok Avenue / Barrio Jazz Gang )
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はい、またまたイタリア、。
バリオ・ジャズ・ギャングです。

鴨井大介の単独行動を、
「水臭ぇじゃねえか」
と成田三樹夫さんの加勢。
あ~んど、
「お前の骨は、わしが拾う決まりだ」
天知茂さんまで、加勢。

して欲しいんです。


11.勝負! (Hip Hip Chin Chin / Club Des Belugas)
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ちょっと、タイトルが、アレですけど
ドイツから、クラブ・ド・ベルーガです。

田宮二郎さん、成田三樹夫さんの早撃ちに
天知茂さんも加わり、
銃声炸裂のクライマックスで、ございます。

12.エンドロール ( Downside Away Blues / Big Mojo )
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最後もイタリアから、新鋭・ビッグモジョ。

ちょっと、時代が
60年代から70年代に飛んだような、
ラテンからファンクに飛んだ感はありますが、
何となく、
こういうゴッタ煮感が、大映映画さんらしいのかなぁ
という、
極めて私的な解釈に基づいたラスト・チューンでございます。


また長大なものになってしまいました。

最後まで、
お付き合いいただき、
本当にありがとうございます。

この「ガンスピン」も、シリーズ化する予定です。
というのも、
実際に、このミックスをやってみて
もの凄く消化不良だったんですね。
要は、
足りないんです。
本当は、倍くらいやりたかった。
だから、
そのうち、きっと第2弾をやると思います。

「高度成長刑事」に「ガンスピン」...
この子供部屋の
おもちゃが増えてゆきますが、
あまり、
散らかさないように
遊んで行きたいと思っております。

では、

また、お目にかかりましょう。
by tiger_tanaka | 2009-07-01 16:41 | 12AMシリーズ【R22】
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